【Music】 Panicsmile 『10songs,10cities.』
福岡の4人組バンド、パニックスマイルが2001年にリリースした 3rd アルバムが最近復刻されたので聴きました。この作品から、現在のメンバーである、石橋英子と Jason Shalton (DCPRG) が加入しております。内容ですが、ずいぶんと捉えどころのない感じです。不穏なフレーズとか、珍妙なメロディだとかが、執拗に反復して繰り返されるのですが、展開もまた、あまり予測の付かないもので、戸惑いを覚えます。緩さと激しさのテンションの振り幅が非常に極端で、聴き手を突き離すような荒っぽさがあるのかもしれません。部分部分では、非常にかっこいい要素も感じるのですが、私には正直、ちょっとついていけない所もあったかなと、思いました。独特のユーモアで張り詰めたテンションとうまくバランスを取っていた感のある 1st や、同じように混沌としているのだけど、聴きやすさが絶妙なタイミングで時折顔を出す 4th などと比べると、個人的にはいささか重い作品であったなと思います。メンバーチェンジもあっての、過渡期的な作品なのかもしれません。
