【Music】 2009年ベスト・トラック10選
アルバムに引き続いて、楽曲編です。単に、アルバム単位だとちょっと…だけど、この曲はイイっていうのが結構あったのでやってみた気まぐれ。アルバムに選んでいる曲は入っていません。
順不同。プレイリスト的に並べています。
- U2 / Get On Your Boots
- FIRE BOMBER / Burning Fire
- Gui Boratto / No Turning Back
- Nothing's Carved In Stone / Isolation
- あがた森魚 / 4000粒の恋の唄
- Perfume / ワンルーム・ディスコ
- Real Estate / Beach Comber
- Fairyland / Score to a New Beginning
- Antony & The Johnsons / Daylight and The Sun
- 七尾旅人 x やけのはら / Rollin' Rollin'
U2 / Get On Your Boots
アルバム "No Line On The Horizon" より。U2 は色んな意味で「不安定さ」こそが魅力だと思っているので、この曲は正に不穏な空気を身にまとった、ふわふわと落ち着きの無い楽曲でとても良かった。アルバム全体の出来は微妙でしたが、この曲だけはやたらと好きな感じです。
FIRE BOMBER / Burning Fire
マクロスの昨今のブレイクに便乗して(失礼)、『マクロス7』のバンド FIRE BOMBER が再結成アルバムをリリース。当時よく聴いてたなぁと懐かしい気分になるものの、一番惹かれた曲は、当時のイメージから外れた、ハードコアパンクみたいなノリの、この曲でした。バサラの福山芳樹は、当時より声が低くなった分、逆に色気が増してて良くなっていると思います。
Gui Boratto / No Turning Back
WIRE のメインフロアに突如鳴り響いた、ニューウェーブ。緩いビート、切ないフレーズ。まんま現代版ニューオーダーという感じの楽曲なので、個人的にはたまらない楽曲でした。こんな曲が WIRE で流れるのかよ、という衝撃と相まって、2009年のベスト入り。アルバムはもっと前衛的でエレクトロ寄りであり、そちらこそが評価されているかもしれませんが、私はこれでいいです。
Nothing's Carved In Stone / Isolation
最近こういう、若くて勢いのある音楽を聴かなくなったなぁと思いつつ。ギターとベースが、ボーカルを覆い尽くしてしまいそうな程、強力でした。特にベースのイカレっぷりがすごくて、現代的なバンドだなという気がする。ボーカルの歌い回しも独特で面白く、耳に残ります。
あがた森魚 / 4000粒の恋の唄
イエモントリビュートより。イエモンの歌謡曲テイストを、見事な形で昇華させた、理想的なカバーだと思います。楽曲の良さを活かして活かして、作り込んでいる。決して奇をてらったわけではないのに、楽曲そのものが非常に新鮮に聴こえます。カラオケ大会と化しているカバーも多かった中、ひときわ目立っていました。イエモントリビュートには他にも良カバーがいくつか有り(スクービー・ドゥなど)。
イントロの暴力的な音塊がすべて。インパクト抜群で、とにかくビックリしました。曲はいつも通りって感じで、普通。
Real Estate / Beach Comber
ニュージャージーのバンド。サイケデリックな音色が全体を包み込んでいて、非常に心地よいポップミュージックでした。メロディーが音の中に埋もれてしまうことなく、しっかりと立っている辺りが、個人的にはプラス。雰囲気がとても良いので、アルバムとしてもかなりお気に入りです。ベストアルバムに入れても良かったかな。
Fairyland / Score to a New Beginning
さすらいさんの20曲で知った曲。それなんてラスボスメドレーって感じの曲。完成度高くて、この曲だけで最初から最後まで完結してる感じ。笑っちゃうくらいゲームっぽいなと思います。仰々しく派手な展開とか、別に好きじゃないはずなのですが、ゲーム音楽だと、大抵のことは許せてしまう自分ガイル。
Antony & The Johnsons / Daylight and The Sun
パワーバラードです(言葉の使い方間違ってるかな…)。歌声ひとつで壮大で美しい世界観を作り出しており、ひたすら震えが走ります。どんなに趣向を凝らして派手に飾り付けた音楽も、唄の力の前には一瞬にして吹き飛んでしまう。これも、音楽におけるひとつの真実であります(あくまでも一面的なモノでしかありませんが)。感動。
七尾旅人 x やけのはら / Rollin' Rollin'
そして最後はやっぱりこれ、外せないよね、という感じでローリンローリンです。とはいえ、実のところ、思いっきりハマるところまでいってません。全然嫌いじゃないのですが、何か微妙に距離を置いてしまう楽曲でもある。聴いていると、どこか居心地が悪く、ムズムズする。何というか、聴き心地が良すぎて柔らかすぎるソファーの上で、かえって座りづらい感じ? 抽象的で申し訳ないですが、フィッシュマンズを聴いた時と似たような感覚を抱くのでした。「00年代のブギーバック」と言いたい気持ちもありますし、悪い曲ではないし、複雑。
というわけで、最後に複雑にこんがらがったまま、終わります。