nettyu

読書、音楽、ゲームなど、エンターテインメント系の趣味について書きます。

【Music】 OK Go / Of the Blue Colour of the Sky (2009)

 

シカゴ出身の4人組バンド、オーケーゴーによる2009年リリースの 3rd。

 

5年振り。だいぶ難産だったのが伺われる内容です。プロデューサーにデイヴ・フリッドマンを迎えてるのですが、全体的に過剰にエフェクトがかかった音色に仕上がっており、正に彼の音になってます。ゴチャゴチャとしたドラムとか、太く沈み込むベース等、およそこれまでの彼らの音楽からは想像出来ない音が鳴っている。「PV が面白いパワーポップバンド」から、思い切って針を振り切りましたなこれは。

 

で、実際の出来はどうかというと、前半は意外と悪くないです。ボーカルをガンガン前に押し出してリバーブをかけまくる、流行りの音作りをしているし、時折轟音ポストロックのようなギターをガッガッと上げてくるところの熱さも良い。全体を漂う多幸感はポリフォニックスプリー等の大所帯バンドを思い起こさせます。あと、ファンクや R&B っぽい雰囲気をまとっていたりもするので(「End Love」はプリンスも感じますが、MJ 追悼ってこともあるかもと妄想したり)、結構面白い音楽になっていると思う。

 

というのが、8曲目くらいまで。残りの5曲は、明らかに息切れしてます。変にアコギ入れたりして、楽曲自体が崩壊。ファンク的な安定感が無くなってしまい、聴きどころがないです。とはいえ、前作までもアルバム通して聴けたかというと、全然そんなことはないので、そんなものなのかなという気がする。むしろよく持ったというべきか(偉そうな私…)。

 

というわけで、全体の評価としては6割だけ良いねって感じでした。パワーポップ期待すると完全に裏切られますが、こっちの方が持続時間は長かったです(時間で測れるものではないのは承知してますが、あくまでひとつの尺度として)。「Here It Goes Again」のブレイクが、良くも悪くも、ここまでの変化を引き出したというべきなのでしょうか。個人的にはこの変化は結構アリかなと思います。

 

Of the Blue Colour of the Sky

Of the Blue Colour of the Sky