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【Music】 Underworld Vs The Misterons / Athens (2009)

 

アンダーワールド一味による、2009年リリースのコンピレーション。曲目はこちら参照。

 

テーマは「ジャズ」みたいです。選曲の中心は、いわゆるクラブジャズ系、ではなく、クラブにも目を向けた佇まいのジャズって感じ。序盤はジャズの要素を前面に出した曲を並べていき(1曲目のアリスコルトレーンはとりわけ素晴らしい)、徐々にエレクトロな要素を増していく感じの構成になっています。全体的にミックスを入れているのか、その構成が自然と耳に入ってくるような感じで、心地よく聴けました。元の楽曲自体の質の高さもあるけど、選曲とその並びはかなり練られている印象があり、全体的に良いと思います。

 

そして終盤、満を持してという感じで、アンダーワールド自身の曲が登場。ここまで来ると、誰でもほぼ予想が付くと思うのですが、いつも通りのプログレッシブテクノなビートに、ジャズっぽいサックスが乗っかります。何という分かりやすさ。しかも散々引っ張ってきたせいで、良い曲に聴こえてしまう。騙されてるぞ私。苦笑。後、ラストはブライアンイーノとカールハイドの共作で、こちらの方は意欲作って感じでした。自由に暴れる音色が、つぶやきボーカルと完全にケンカしてて面白いです。

 

そんな感じで、新曲だけ聴けば十分という気もしますが、アルバムとしても結構良かったです。それにしても、今の時代になっても、プログレッシブテクノをこんな風に堂々とやっていられるのは、彼らくらいなのではないでしょうか。すっかりクリックに転向してしまった、昨年の WIRE 勢などに思いを馳せつつ、そう感じた。私が知らないだけかもしれないけど。そういう意味では幸福な人達だなと、思います。ダレンプライスに、私はなりたい。

 

Athens

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