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読書、音楽、ゲームなど、エンターテインメント系の趣味について書きます。

【Book】 こづかい帳を導入するよ - 読書記録 2014年12月

2014年12月の読書記録です。

世のお父さんと同じように、私もこづかい制なんですよ。カツカツなんですよ。

そこで、2015年からこちらを導入しました。

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こづかい帳です。

2015年版 こどもの日記・家計簿 / 書籍 / 婦人之友社

「中・高校生、大学生向け」とあるのですが、内容は、予算計画や費目計上が出来て、かなり本格的なものなんですよ。

早速、予算計画にしたがってメモメモしていたら、1月2日の時点で書籍代が予算をオーバーしましたが気にしない(ダメだろ)。いや、年末に購入していて今年計上したものとか、新春セールとかがありましてね…。

ヤバいっす。

 

2014年12月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:4823ページ
ナイス数:90ナイス

屋上野球 Vol.2屋上野球 Vol.2感想
野球について考える、文化系野球雑誌。2号の特集は、「野球とおしゃれのカンケイ」。野球のユニフォームって、どうやってもカッコよくならないんだよな…と中学時代に思っていたのが私である。でも裾を上げてストッキングを思いきりよく見せるスタイルは、一周まわってイケてると思うようになった今日この頃。野球のデザインを取り込んだブランド、Jackman は気になります。また、小特集、「野球と原発」は、日本プロ野球の父であり、日本原子力発電の父でもあるという、正力松太郎についての記事が大変面白かったです。
読了日:12月1日


水滸伝 上 (岩波少年文庫 541)水滸伝 上 (岩波少年文庫 541)感想
岩波少年文庫版ですが、「少年向きとしてとくにてかげんをすることもほとんどしていません」と訳者の松枝先生がおっしゃるとおり、内容はほぼノーカットらしく、いささか大変なことになっています。好漢たちがいずれもハチャメチャで面白い(あんまり英雄っぽい感じじゃないですね…)。魯智深は本当にぶっ飛んだキャラですねぇ。また、訳文が個性的でたいへん面白いです。ないしょ話の際の擬音語が、「ボシャボシャ」って、藤崎竜みたいで素晴らしいな。横山水滸伝と並行して読んでいきます。
読了日:12月2日 著者:施耐庵


水滸伝 (第5部) (希望コミックス (6))水滸伝 (第5部) (希望コミックス (6))感想
5巻。梁山泊の面々が(事件のもみ消しなどで)たくさん世話になってきた柴進を助けるため、高廉と闘うの巻。前巻に引き続き軍隊どうしの戦いですが、妖術が出てきたりしてかなり迫力がありました。でも、当初、妖術を使ってたのは一清道人じゃなくて、赤髪の劉唐だったような…(最初に作者が間違えたのかな?)。それはともかく、今後はいよいよ宋王朝との全面対決に向かっていくみたいなので、とても楽しみです。大砲とか連環馬とかが梁山泊を苦しめているので、今後は王朝側の兵器に立ち向かう好漢たち、という感じで進むのかしら。
読了日:12月3日 著者:横山光輝


水滸伝 中 (岩波少年文庫 542)水滸伝 中 (岩波少年文庫 542)感想
中巻は、武松と李逵の豪傑っぷりや、宋江が酒の勢いでやらかすのが主な内容。それにしても、腹いせに無関係な人々を巻き込んだりとか、いろいろとひどすぎる。あと、最初にからんできた輩が宋江の名前を聞くやいなや土下座する、という流れが繰り返しやってくるので、ミニマルな気持ちよさがあります。それにしても、祝家荘と闘うきっかけになった理由がこんなにしょっぱい事件だったとは…。
読了日:12月4日 著者:施耐庵


水滸伝 (第6部) (希望コミックス (10))水滸伝 (第6部) (希望コミックス (10))感想
6巻。官軍兵器との戦いかと思ったら、味方に取り込んでしまったでござるの巻。ガトリング砲がいろんな意味で衝撃的すぎる。呼延灼将軍と三山とのからみで、魯智深がひさびさに出てきてなんだか嬉しい気分に。鉄牛がぶっ飛びすぎてるから、彼がまともなキャラに見える…。最後は悲劇が訪れます。かの御仁は百八星には入っていないのか…。次が(本編は)最終巻です。
読了日:12月5日 著者:横山光輝


水滸伝 (第7部) (希望コミックス (11))水滸伝 (第7部) (希望コミックス (11))感想
本編完結。盧俊義がどうみても関羽でした。林冲はどんどん劉備に似てくるし。人材を集めるために、騙して連れてきたりしてけっこうえげつないことをしてるなぁと思います(それでも原作のひどいエピソードは削っている)。ともかく、好漢が集結して、朝廷に召喚されたところで、物語としては終わりだろうなと思います。以降は規模の大きな戦で梁山泊は大活躍するんだけど、たくさん死んでしまうし、長く苦しい戦いが続くだけなので、端折られて当然かなと。そして本当の最後も描かずに終了。駆け足気味だけど面白かった。
読了日:12月5日 著者:横山光輝


水滸伝 (第8部) (希望コミックス (39))水滸伝 (第8部) (希望コミックス (39))感想
外伝三篇収録。武松の話は本編では丸ごとカットされているのです。本筋と関連性が薄い割には長いからかな…。内容はいろいろとエグい話で面白いです。項充と樊瑞の話は幼少の頃を描いていて(作者オリジナル?)、外伝なのに一番キャラが立ってるんじゃないのか…? という感じの面白さでした。特に樊瑞は、妖術使いなのでもっと活躍していただきたかったです。「混世魔王」というアダ名も中二っぽくて好き。
読了日:12月5日 著者:横山光輝


山賊ダイアリー(5) (イブニングKC)山賊ダイアリー(5) (イブニングKC)感想
「目が、目がぁ〜!」からの、佐々木さんのエピソードにほろり。岡本さん、いつも大変な目に遭いますね…。やっぱり狩猟は大変ですな。春の山菜(タンポポって美味しいんだ…)、夏のアメリカザリガニはいずれも気になる。担当さんを軽くネタにする話もいいです。そしてなんといってもヌートリアですね。ボンジュール、おいしいのか…。やっぱり今回も全体的にじわじわと面白い。このままいつまでも続いてほしい(怪我には気をつけて!)。
読了日:12月7日 著者:岡本健太郎


水滸伝 下 新版 (岩波少年文庫 543)水滸伝 下 新版 (岩波少年文庫 543)感想
完結。優秀な人材を仲間に引き入れるための工作がエグすぎて、呆然としてしまいます。扈三娘は本当にこれでいいのか? とか、朱仝のエピソードがひどすぎるとか。なぜ彼らが宋江にほだされて仲間になり、唯々諾々とつき従っているのかさっぱりわからん。全体的に、特に朝廷帰順後の終盤にかけてが、かなり駆け足気味ですね。原典が面白くないから翻訳も端折っているのか、紙幅の都合なのか分かりませんが、本書でも特に面白くはないです。といいつつ、最後の李逵の台詞には不覚にも感動してしまった。ただの純朴殺人マシーンなのに…(失礼)。
読了日:12月8日 著者:施耐庵


水滸伝の世界 (ちくま文庫)水滸伝の世界 (ちくま文庫)感想
水滸伝に関するエッセイ。登場人物に関する考察や成立過程の分析など、多岐にわたる内容が軽妙な語り口で分かりやすく解説されており、面白く読めました。あだ名の解説も含めた人物評が特に面白くて、宋江と盧俊義のボンクラっぷりとか、武松は「潘金蓮西門慶殺し」の回だけ性格がぜんぜん違うとか、女傑の扱いとか、ネタ話として大変面白いですね。成立過程も、七十回、百回、百二十回といった水滸伝自体の歴史だけでなく、中国共産党の歴史と絡めた分析もしていて、とても興味深かったです。
読了日:12月11日 著者:高島俊男


大正時代の身の上相談 (ちくま文庫)大正時代の身の上相談 (ちくま文庫)感想
大正時代の新聞紙上のお悩み相談集。時代を感じさせる内容(冷水療法とか、処女信仰とか)もありつつ、ヒトの悩みはいつの世も同じよのうと思わせる内容がほとんどであり、たいへん興味深く読みました。ちょうど、新旧の価値観がぶつかりあう大正時代、というのがよく表れていると思います。また、新聞紙上らしい(?)婉曲的な表現も味わい深かったです。「十九の春、家の不幸によって、心ならずも不倫の淵に身を沈めて(娼婦になって)」とか、「夫婦としての熱烈な血の感応がありません(セックスが気持よくない)」とか。
読了日:12月15日


キルデスビジネス3D シアターフィーバー (Role&Roll Books)キルデスビジネス3D シアターフィーバー (Role&Roll Books)感想
映画版。3Dって、またシャレかよ! 最高。リプレイは、ますます混沌としていて素晴らしかった。今回は最初からモズのキャラがブレています。黒野さんみたいなプレイングがしたい。マンチさんみたいなのはイヤだ(ブーイング)。ルールは、セッションを混乱の渦にたたき込む「テコ入れ」が無くなり、3Dによってインフレ化に拍車がかかった結果、少しすっきりしたかもしれない(混沌が減った)。新スタイルはどれも狂っていて魅力的ですね。それにしても、サプリが出るたびにデータやルールがヘル。とても画期的なシステムでありますな。
読了日:12月17日 著者:齋藤高吉,冒険企画局


“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)感想
学園ミステリー。主人公を含めた周囲の人間がトラウマを抱えていたり、女の子がみんな主人公の方を向いていたり、といった具合にラノベの雰囲気をまといつつ、太宰の「人間失格」を小説の構造に組み込んだミステリー風の作りになっていて、そこはかとなく「新本格」の香りがするのは気のせいでしょうか。構造が先走っていて、キャラとか動機とかいろいろと駆け足気味ではありますが、そこも含めて私は好きです。最後の遠子先輩の説得シーンはなぜか感動してしまった。「メロス、君は、まっぱだかじゃないか」。太宰を読みたい。
読了日:12月18日 著者:野村美月


人間失格 壊 (チャンピオンREDコミックス)人間失格 壊 (チャンピオンREDコミックス)感想
なぜ「人間失格」を読もうと思ってこれを手にとってしまったのか。人間失格の殻をかぶった、グチャグチャでドロドロでエロエロな何か(触手)である。まさに壊れていて、極端すぎるその表現に圧倒されてしまった。絵のバランスとかもちょっと変だし、クラクラしていい意味で気持ち悪い。たぶん傑作なのでしょうが、手放しに傑作というのが後ろめたく、はばかれてしまうほどの背徳感に満ちあふれていました。
読了日:12月18日 著者:ニノ瀬泰徳,太宰治


自分でつくるセーフティネット~生存戦略としてのIT入門~自分でつくるセーフティネット~生存戦略としてのIT入門~感想
これまでのコミュニティが金属疲労を起こしているので、SNS によって透明化されてきた社会の中で弱いつながりを作っていきましょう、という話。提言されていることが今すぐに取って代わるような存在ではないと思いますが、私自身、インターネット上だけでつながっている方から善意を受け取った経験もあるので、今後の方向性としては理解できました。いっぽうで、著者の主張とは逆に白黒ハッキリつけないと、みたいな人が増えてきているように思えるのも気になるところです(ネットによって可視化されただけかもしれないが…)。
読了日:12月24日 著者:佐々木俊尚


雲遊天下 119 特集:わたしの仕事雲遊天下 119 特集:わたしの仕事感想
文芸雑誌。特集に惹かれて初めて手にとりました。とび箱に古本を詰めて売っている青年のインタビューが面白かった。ぜんぜんひとところにとどまらず、落ち着かない人だなぁと半ば呆れつつ、若さゆえだなぁと多少のまぶしさを覚えたりしつつ。他、友部正人とか中川五郎とか、フォーク系歌手のエッセイが多くてそういう雑誌なのかなと思いつつ、ナゾのバイオレンス小説が唐突に載っていたりと、イマイチとらえどころの無い感じに戸惑う。良いい意味で雑然とはしているけど、不親切でもあるので、私のような一見さんにはちょっと入りづらい…。
読了日:12月24日


多様性に立つ憲法へ多様性に立つ憲法へ感想
改憲護憲論争の前に、そもそも論から始める憲法ばなし。前半は、哲学派・分析派・歴史派といった法思想の流れや、西欧の法を全面的に輸入してきた日本に対する認識、そこから発展して、社会としての法の存在といった観点で憲法(法)を考えるという、遠回りだけどとても面白い話でした。後半は聞き手からの質疑応答として最近の出来事に対する放談を繰り広げる、といった趣で軽く読めますが、前半のお話が示唆に富んでいたこともあり、ちょっと混ぜっ返されてしまったような感じ。前半部分をもう少し掘り下げた話も聴いてみたいです。
読了日:12月25日 著者:那須耕介


一〇年代文化論 (星海社新書)一〇年代文化論 (星海社新書)感想
イマの文化について、ゼロ年代後半の事象を萌芽として分析する、挑発的なエッセイ。本当に最近の事柄を扱っており、新鮮でたいへん興味深いです(と同時に、自分が流れに乗っていないなぁとも感じますが…)。いっぽうで、「残念」をキーワードに進めていく論理はいささか生煮えの印象もあり、この辺の功罪は著者も自覚していると思いますが「残念」。でも、星海社新書(ジセダイ)としてはこれでいいのかもしれません。時代の空気として「清濁併せ呑む」とか、欠点を魅力として受け入れる、みたいな指摘はとてもしっくりきました。
読了日:12月26日 著者:さやわか


ワカコ酒 3 (ゼノンコミックス)ワカコ酒 3 (ゼノンコミックス)感想
これまでと同じように独りで呑み食べているだけなのに、じわじわと染みてくるミニマリズムな心地よさ。飽きないですねぇ。毎日の出来事を振り返ってみたり、季節を感じながら、適当なことを考えつつ酒と肴を味わう。ひとりで向き合うと、誰もがこんな感じになるのかなぁと思いつつ、実践したことのない私であります(という感想も1巻からほとんど変わってないな…)。
読了日:12月28日 著者:新久千映


仕事文脈 vol.5仕事文脈 vol.5感想
いろんな仕事についての話。完全自主運営でやっている Scoobie Do の仕事インタビューが非常に興味深かったです。全体的に、規模は小さいけどその他いろんなモノが大きい人達ばかりが出てきて、大変面白かった。1万円起業じゃないけど、仕事には本当にいろんな形がある。バックナンバーも読もうと決意する。
読了日:12月29日 著者:仕事文脈編集部


おすすめ文庫王国2015 (本の雑誌増刊)おすすめ文庫王国2015 (本の雑誌増刊)感想
初めて読んだ文庫王国。オールジャンルベストって声の大きさで決まるんだ…。とはいえ、1位の中野渡進は超読みたい。各ジャンルのベストテンもいずれも気になってしまう(特にノンフィクション系がヤバいっす)。あと、ちくま文庫品切本の10冊も全部読みたいぞ。シリーズもの文庫まで手を出したらキリがないじゃないの。というわけで、ひととおり読み終わってからが本当の戦いなのでありました…。
読了日:12月30日


ゲーム Super 27 years Life (星海社文庫)ゲーム Super 27 years Life (星海社文庫)感想
1997年の語りおろしが、一周忌に文庫化されたもの。ゲームって太田さんが関わってたのか…となんか納得。すごく久しぶりに再読。飯野さんの大言壮語っぷりとか、人たらしっぷりとか、やんちゃで暴れん坊なところとか(そしてそれをアーティスティックな行為だと主張してしまうところとか)、やっぱり最高に面白かったです。ゲーム自体の面白さとは別です(というところも好きなんですけどね)。最終的には、WARP が「決定的な敗北」となった後、予言どおりゲーム業界を離れるわけですが、なんとなく気になり続けた人であったなと思います。
読了日:12月31日 著者:飯野賢治

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