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読書、音楽、ゲームなど、エンターテインメント系の趣味について書きます。

【Music / Movie】 U2 3D @ 新宿バルト9

 

U2 による、2006年の Vertigo Tour を収録した 3D 映画。

 

「『U2 3D』に見る3D映画の可能性」という記事を読み、気になったので観てきました。タイトル通り、U2 のライブを 3D 映像化したものです。サングラスのような 3D メガネをかけつつ鑑賞。

 

3D 映像は、結構すごいです。がっつり迫ってくるので単純に刺激的ですし、本来バックに写る映像を、立体感を出して前に出したり、メンバーと観客の間に立体感を出したりと、かなりインパクトのある映像。セットリストは名曲を押さえた品揃えでありますし、安心して見られる点も良し。大音量で名曲が聴けますし、U2 好きなら楽しめるのではと思います。

 

一方、先に紹介したエントリにあるのですが、ライブの臨場感がリアルに味わえる云々、という謳い文句は、ちょっと違うかなと思います。だって実際にライブに行ったとしても、あんな近くで見れないですよ…。本人達の映像については、微妙に現実よりも丸っこく感じられる不自然さがありますし、観客の後ろから撮る映像も、描き割りを何十枚も重ねたような質感で、違和感を覚えたりします。異様に進化した CG を見せられているような気分になる。まあこれは、映画という環境で立体感を味わうことに、私が慣れてないだけかもしれませんけど。すっごい CG を使ったリアルな映像が、逆に現実感がないのと同じような感じで、微妙に実写感が無いような印象もある。現実の体験とはやっぱり別物、という気がします。

 

とはいえ、普通はのっぺりしてるはずのライブ映像が、ぐーっと立体感を持って迫ってくるのは面白いし、興奮します。ドラムが最初に映った時、その細部まできっちりと立体感を持っている映像に、「うわこれヤバいわ」と思いました(制作者側もそれを狙って、ドラムを最初に映したのだと思う)。そんなわけで、ライヴ映像としてはとても良かったです。音もデカくて良かったですし、リアルとか臨場感とは違った意味で、とても楽しめました。かなり手間ひまかけて作られたようですが、これからこういった作品が出てくるでしょうか。ちょっと注視しておきたいと思います。でも、普通に映画のスケジュールで公開するんじゃなくて、パブリックビューイングみたいな感じでファンが集って、大騒ぎできる環境にした方が良かったんじゃないかと思いますね…。不入りの客席を眺めながら、そう思いました。