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【Music】 YEN TOWN BAND / MONTAGE (1996)

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映画『スワロテイル』に登場する架空バンドによるアルバム。ボーカルは CHARA、プロデューサーは小林武史。

先日観た、渋さ知らズ with CHARA のライブが頭から離れず、久しぶりにスワロウテイルが聴きたくなりました。CHARA 自身の音楽はほとんど聴いてきてなかったですが、このアルバムだけは聴いてました。そういえば、映画も観たことないな…。

全体的に。構成は全8曲(うちカバー1曲)でミニアルバムって感じです。CHARA のキュートな歌声を、コバタケさんの音がねっとりと包み込むような感じ。バンドを意識したロッキンな音作りではありますが、ガレージロック風のギターやドラムの粗っぽさはボーカルを損なうところまでいかないくらいの粗っぽさで、良くも悪くも完成度が高く丁寧な作りだなぁと思います。とりわけ、コバタケ作曲の曲は、CHARA のキャラクタを活かそうとしているのがよく伝わってきます。いっぽう、CHARA 本人が作曲した曲は、良い意味でそうしたコンセプトというか、男子の想像妄想のようなものにとらわれない自由な曲になっている気がします。そのどちらもが存在していることで、アルバムとしての良さを高めていると思います。

個々の楽曲について。

M-1「Sunday Park」はまさにこのアルバムのカラーを決定づけるような雰囲気の曲。静かに幕を開け、CHARA のささやくような歌声に、後方からうすく上がってくる気だるげなギターが絡みつきます。サブカル的な艶かしさが全開で良いです。

M-2「Mama's alright」はちょっとロッキンな曲調と、粗っぽいアレンジでまさにコバタケって感じの曲。今聴くと一周まわってかっこよく感じてしまいます。

M-3「She don't care」は CHARA 作曲で、弾けたボーカルがとてもかっこいい名曲です。バンドサウンドも(このアルバムの中では)けっこう攻撃的でよい。曲単位で聴くと、この曲が一番好きですね。

M-4「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」は今聴くといかにもシングル曲だなぁという感じで、ボーカルを引き立たせるために後ろの音をかなり控えめにしているっぽいのがアルバムとしても若干浮いているような気がします。よく聴くとけっこう面白い音が鳴ってたりするのですが。今となっては、渋さのよれよれカバーの方が好きです。

M-5「上海ベイベ」は CHARA 作詞の歌詞がかなりエロいです。「甘いキャンディーを 私の口の中 小さくなったら 一緒に食べてね」はい。

M-6「してよ してよ」も CHARA の魅力が炸裂していますね。なんちゃってガレージなギターも聴きどころであります。

M-7「小さな手のひら」でしんみりと終わります。終わらないけど。

M-8「My Way」は前の曲とじゃっかんかぶっているような印象で、アルバムとしてはボーナストラックのような感じです。映画で使われたのでしょうかね。

まとめ。以上です。アルバムとおしてアレンジが安定しており、プロデュース能力の高さを感じるとともに、CHARA が時折、暴れるところが面白かったです。なんだかんだ言いながらも、いいアルバムだと思いました。


YEN TOWN BAND montage / 03. She don't care