【TRPG】 20年に一度のシナリオ - 天下繚乱シナリオフック色彩を持たない動物たちと、その巡礼の旅

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先日マスターを務めた、天下繚乱のシナリオをシナリオフック形式に書き起こしてみました。

今年は、20年に一度の伊勢神宮の式年遷宮の年。先日、伊勢に旅行に行ったこともあり、こういったシナリオを作ってみたものです。タイトルはパクリです。

『色彩を持たない動物たちと、その巡礼の旅』

新宮式年遷宮。

伊勢神宮において定期的に行われる、この式年遷宮は、20年おきにすべての社殿をつくりかえ神座を還すことで、ケガレを落とし神の生命力をよみがえらせる、重要な神事である。

時は文政13年（1830年）春、前年、文政12年には遷宮が無事に行われ、人々の口からはおかげまいり（お伊勢参り）の話題が絶えなかった。

そんな折、各地の空に突然、お祓い（神札）が降ってきた。江戸、京都、大坂、広島、長崎…。

それを手にした者は、何かにとり憑かれたかのように、伊勢の地へと旅を始める。

人間に限らず、犬猫豚までも…。

異変を感じ取った英傑たちは、伊勢の地へと向かう。

はたして彼らは、人々の信心を利用し悪事をたくらむ妖異を打ち砕き、人々を救うことができるのか。

そして、数百万人におよぶ、おかげまいりは成功するのか。

天下繚乱RPG、『色彩を持たない動物たちと、その巡礼の旅』

百花繚乱綾錦、いざ開幕。

オープニングは全プレイヤー同じ形式（プレイヤーに考えてもらってもいいかと思います）。

あなたと親しくしている、●●（任意）が、突然、行方不明になった。

何でも行方不明になる直前、伊勢神宮のお祓い（お札）を持っていたらしい。

そんな折、あなたは玉梓に呼ばれる。

全国各地でお祓いが降りそそぎ、人々や動物たちが行方をくらませているという。

あなたは、親しい友人のため、そして平和のために、ひと肌ぬぐことに決めるのであった。

ミドルフェイズは、瘴気に包まれてしまった伊勢神宮の外宮を舞台にしたミニゲーム形式。

外宮の各名所について調査を行い、その内容に応じた方法で解決することで、外宮を開放していく。

レギュレーションは以下のとおり。

名所は、御正宮、多賀宮、風宮、土宮、清盛楠の5箇所
シーン冒頭に、各名所に対して情報収集判定を行い（《理知》か《幸運》）、成功するとそれぞれの場所で何を行うことになるかがわかる
1シーンで行ける箇所は、PCごとに一箇所のみ。このため、すべてクリアするためにはパーティを分割する必要がある
シーン数には限りがある（プレイヤー5人で2シーンに設定しました）

御正宮では、瘴気によって近づくことができないため、パワースポットである三ツ石を探すために《知覚》の判定を行う。三ツ石を無事に見つけることで、瘴気を振り払うことができる。

多賀宮では、外宮に祀られている豊受大神の荒御魂が暴走している。天照大神の食事を作る豊受大神ということで、食事を作りまくっているのだ。豊受大神が作り続ける伊勢うどんを食べきることで、荒御魂を鎮めることができる。《体力》での対決。ただし、ふわふわでコシの無い伊勢うどんは、江戸っ子にとってはつらい対決となるだろう。

風宮では、かつて元寇の時に吹いたであろう神風が吹きまくっている。攻撃を受けて耐え切ることで、その暴走を鎮めることができる。

土宮では、外宮を守る神々が暴れている。複数の敵に、1ラウンドで一定のダメージを与えきることで、その暴走を鎮めることができる。

清盛楠では、この事件を起こした平清盛の手下がいる。清盛が切らせたという楠の枝から漏れ出る瘴気をお札に浴びせ、そのお札を全国各地にばら撒いていたのだ。モブとの戦闘となる。

ミドルフェイズを無事にクリアした PC たちは、いよいよ、天照大神を祀っている、内宮へ乗り込むことになる。外宮と内宮の間にある、月宮（天照大神の弟神、月読大神を祀っている）にて作戦会議。この間、回復や食事などを取るシーンとする。豊受大神のご加護で、食事の購入判定は +2 される。また、うどんは判定なしに購入可能。

クライマックスフェイズは、内宮にて平清盛との対決となる。

内宮へと続く橋（宇治橋）は、妖異によって「封鎖」されており、その先には、平清盛、そして、行方不明になった PC たちの関係者がいる。

彼らはお札によって洗脳されており、一心不乱に御正宮へと向かう。御正宮に到達してしまうと、ケガレを浴びた天照大神が暴走し、PC たちにダメージを与えてしまう（ひとりにつきひとつずつ、「驚天動地」の効果が発生する）。

洗脳を解除するためには、至近まで近づいた上で、任意の能力値で判定する必要がある。

PC たちが平清盛を倒すことで、呪いは解かれ、シナリオは終了となる。正気にかえった人々は、せっかくだからと伊勢神宮へ参拝する。これが後の世に伝わる、文政のおかげまいりである。