鳥もようなら空も飛べるはず、『わたしのワンピース』
父の友
父ですが、「母の友」という雑誌を定期購読しています。
子どもと絵本に関する雑誌、ということで、毎号興味深く読んでいます。
2015年9月号の特集が、「絵本と子ども服」でした。
うちは男の子(現在2歳)なので、ファッションとかはあまり関係ないかなーと思っていたのですが、子そだてサークルで回ってきた絵本の中に、本誌で紹介されていたモノがちょうどありまして。
読み聞かせしてみたところ、意外にもかなりハマったようで、借りている期間中、毎日読まされました。
もう本を見なくても全部言えるぜ。
それが、以下の絵本。
『わたしのワンピース』 にしまきかやこ
どこからか飛んできた白い布でワンピースをつくったら、その布はなんと、周囲のモノによって服の模様を変化させるばかりか、それらの能力すらもコピーして使えてしまうという、オーバーテクノロジーギアだったのです!
まさにサイバーパンクな世界。
お花畑に入り込めば、花模様になり、雨が降ってきたら、水玉模様になる。
鳥の群れの中に飛び込めば、たちまち鳥の模様になり、そのまま空を飛びます。
繰り返しの部分をあえて崩していく、ここから先の展開は、かなり興奮する。
とくに、「沈黙」の使い方が素晴らしいです。
最初に読んだ時、思わず感嘆の声を上げてしまった。
私「うわぁ、これは面白いねぇ」
息子「オモシロイねー」
というわけで、先日返却してしまったのですが、あらためて買い直した方がいいかなと思えるほどの名作でした。
と書きつつ、初版を見てみたら、1969年。
私が言わずとも、40年以上も語り継がれている名作なのでした。
おしまい。