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読書、音楽、ゲームなど、エンターテインメント系の趣味について書きます。

2015年印象に残った10冊

 

はじめに

2015年に読んだ本で印象に残ったものを挙げてみました。

昨年と同じく、読書メーターの企画に便乗したものです。

akiuさんの2015年おすすめランキング本棚 - 読書メーター

印象に残っている順に、新刊に限らず、挙げています。

…ここまで、昨年の同記事とまったく同じ記載である。

進歩がない。

ただし、今回は10冊しか挙げられませんでした。

退化しとる。

昨年は、前半に書評本をまとめて読んだり、「本の雑誌」の定期購読を始めたりと、アンテナを広げるようにしたのですが、その広がったアンテナに引っ掛ける(=読みたい本をリストアップする)作業に時間が取られてしまい、実際の本を読むところが一行に進まず、消化不良を起こしてしまったような感じ。

なかなか、新しい読書を始めることが出来なかったり、途中までしか読めていないシリーズも多い…。

今年は何とかしたいです。

とりあえず、電子書籍は場所を取らないからいくら積読しても大丈夫、っていう意識を改めたい。

以下、本題。

 

池澤夏樹 『静かな大地』

静かな大地 (朝日文庫 い 38-5)

静かな大地 (朝日文庫 い 38-5)

 

そんな中、数少ない新規開拓が池澤夏樹でした。

新聞のエッセイを読んでいて、ちょっと過激で文学的な言い回しで社会を語るのが苦手だなーと思っていたのですが、小説は面白かった。

いや、だからこそ、面白いのか。

無料期間中に何冊か読んだ作品はどれも良かったです。

中でも一番良かったのはこれ。

北海道開拓民とアイヌの話。凛とした悲劇。

 

おかず 『ダイナマイト刑事 BURNING 2020』

ダイナマイト刑事 BURNING 2020 (桜ノ杜ぶんこ)

ダイナマイト刑事 BURNING 2020 (桜ノ杜ぶんこ)

 

2020年の東京オリンピックを舞台にした完全新作小説。

なぜ今(2014年)出たんだ? と思いつつも、内容はたいへん面白かったです。

ゲーム経験者のための小ネタが満載ないっぽう、知らなくても純粋に楽しめます。

この作者、何者だ…?

なんか、「いっき」のノベライズもしているらしいので読みたい。

 

紀田順一郎東雅夫 編 『日本怪奇小説傑作集1』

日本怪奇小説傑作集1 (創元推理文庫)

日本怪奇小説傑作集1 (創元推理文庫)

 

明治~昭和初期くらいまでの、怪奇小説アンソロジー。

いずれの短篇も読み応えがあって、短い中にずしりと響く雰囲気。

谷崎潤一郎「人面疽」が大好きです。

 

辻原登東京大学で世界文学を学ぶ』

東京大学で世界文学を学ぶ (集英社文庫)

東京大学で世界文学を学ぶ (集英社文庫)

 

近現代小説の講義録。

ドン・キホーテ」の多重構造が、とてもややこしくて、とても面白かった。

このめんどくさい感じが、小説の面白さのひとつなんだよなぁと、あらためて思う(物語だけじゃないんだよ)。

 

開高健 『最後の晩餐』

最後の晩餐 (光文社文庫)

最後の晩餐 (光文社文庫)

 

そういえば開高健も読み始めたのでした。

食からほど遠い話から始まりつつも、最終的には食の話になっているという力業。

構成がエグくて、いろいろとひどい。

彼の作品は今年も読んでいきます!

 

ダン・アリエリー 『予想どおりに不合理』

人間が、経済的に合理的でない行動を取ってしまうことについて、様々な事例を紹介した本。

行動経済学って面白い。

事例を読みつつ、「私はそんなことないもんねー」と鼻で笑っていたのですが、よく考えたら電子書籍の半額セールで買いまくってしまう私の行動は、十二分に不合理である!

 

「仕事文脈 vol.1」

仕事文脈 vol.1

仕事文脈 vol.1

 

いろんな仕事について考える雑誌。

先に最近の号を読んでいたのですが、ちょっと方向性に違和感を感じていたところで、バックナンバーを読んだらたいへん面白く、その違和感の出どころがわかったような気がしました。

人より優れていないところ(短所)を、自分の強みに変えるっていう、発想の転換みたいなのがいいんだなーと。

誤解を恐れずにいうと、ぼんくらってこと。

優れた人が、人と違う生き方(仕事)をするのとは違うんです。

 

「HAB 新潟」

HAB 新潟

HAB 新潟

 

新潟の本屋さんについての本。

本屋さんについての本は、他にも何冊か読みました。

一昨年に、内沼晋太郎『本の逆襲』を読んで以降、本屋についてよく考えるようになっています。

この本を編集発行した、松井祐輔さんの活動には注目しています。

ホーム/Home - humanandbookstore ページ!

 

中村柾子 『絵本の本』

絵本の本

絵本の本

 

絵本の読み聞かせに関する本。

お話を曲げたり飛ばしたりしてしまうと、物語の豊かさが弱まってしまう(フィルターをかけずに、リアルな話を伝えるべき)、っていうところが、まさに! と思って興奮した。

子どもが2歳になって、絵本の読み聞かせが楽しくてしょうがない、今日この頃です。

 

梅木泰祐 『あせびと空世界の冒険者』

あせびと空世界の冒険者(1) (RYU COMICS)

あせびと空世界の冒険者(1) (RYU COMICS)

 

マンガ。

浮遊島と飛行船、古代文明の遺産、空の巨獣、伝説の地図など、正統派な要素が詰まった冒険ファンタジー。

上記の単語にピンときた人にとって、面白くないはずがあろうか(反語)。

4巻まで来ましたが、しっかり楽しめています。

これからも頑張ってほしい。

 

おわりに

以上です。

今年も素敵な本に出会えますように。

そして今年こそ、財政赤字積読本が読了本の冊数を上回ること)が解消しますように…。

 

おしまい。