Tim Hecker, Stimming - Linus 定期便 2016年6月
はじめに
2016年6月の Linus 定期便報告です。
もう7月下旬じゃないか。
先月は2枚です、でした。
その前に、5月に感想を書いた、Andy Stott - Too Many Voices について。
こちらの作品ですが、過去作のファンの人からはあまり評判が良くないって、Linus 店主さんからのフィードバックがありました。
私は好きでしたが、作風がちょっと変わったので、わからなくもない。
Linus 定期便は、こういうふうに感想をフィードバックしながら、セレクトを微調整しつつやっています。
私は、直球なアンビエントや、メルヘン風エレクトロニカは避けてもらっている。
そんな感じで、ひとりひとりに対して調整しつつやっているので、大変かと思います…。
キュレーションも楽じゃない。
Tim Hecker - Love Streams (2016)
カナダの Tim Hecker さんによる8枚目。
荘厳かつ実験的なノイズアンビエント。
カットアップされたノイズや種々のエレクトロニックサウンドで構成された楽曲群。
これらに、生音や聖歌隊の歌声を大々的に取り入れているのが印象的です。
特に歌声の効果は絶大で、やたらと攻撃的で実験的な曲なのに、なぜか荘厳さをも感じさせるという、不思議な感覚。
この、ふわふわとしてとらえどころのない感覚こそが、狙い所って感じがします。
通して何回も聞き流すこともできるし、ひとつひとつ立ち止まってじっくり聴くこともできる。
非常に興味深い作品でした。
とてもよいです。
LINUS RECORDS/Tim Hecker : Love Streams [CD]
Stimming - Alpe Lusia (2016)
ドイツの Martin Stimming さんによる4枚目。
メロディックなミニマルハウス。
非常に洗練された軽やかなビートの上を、美しいフレーズが流れます。
はい、私好みな感じです、いつもありがとうございます。
かなりメロディックな曲が多くて、なんか映画やアニメの音楽のようでもあります。
いっぽうで、アルバム通して聴くと、けっこう面白い曲もちらほらあって、通しで聴いても飽きさせません。
フロアとホームの間を、うまいこと行ったり来たりしている作品だと思いました。
とてもよいです。
LINUS RECORDS/Stimming : Alpe Lusia [CD]
おしまい。