【Book】 最突端の言葉を届けるレーベル、アイデアインクを紹介するよ(前篇)
2012年に創刊された朝日出版社のレーベル、アイデアインク (idea-ink)。
アートやソーシャル等、さまざまなジャンルの中でとりわけ尖ってる人の言葉を本にしています。
どれも大変面白くて、発売されたらすべて読むようにしているお気に入りレーベル。
既刊10冊をひととおり読んだので、全体の印象について触れつつ、作品の紹介をしてみます。
未来に向けたことば
アイデアインクの著者の分野は多岐にわたっていて、肩書きだけではよく分からない人もいますが(既存のジャンルに当てはまらないという意味です)、どれも大変面白いです。
ひとつ共通して言えるのは、いずれも生(ナマ)の声を届けていて、ひとつひとつの言葉がとても鮮やかに響いてくること。いろいろな分野で突出して動いている人は、言葉も躍動感に満ち溢れています。とても前向きな内容ばかりなので、読んでいて気持ちよい。
紙よりも早く、ウェブよりも詳しく
編集者の方のインタビューを拝見したところ、アイデアインクのコンセプトについて、以下のようなコメントがありました。
「紙とウェブの中間」という立ち位置から、今の時代と未来を捉えている人を著者に迎えて、企画依頼から刊行までだいたい半年ほどの短いスパンでスピード感をもって新刊を出していきたい
【インタビュー】朝日出版社 綾女編集者に聞く「アイデアインク」が刻むこれからのアイデア | Fashionsnap.com
WEB の感想などを見ていると、各ジャンルに詳しい人からすれば、ちょっと粗さが目立つ(この値段を取るような内容じゃないよね、とか)といった批判を見かけることもありますが、方向性としてある程度、勢いに任せるのも織り込み済みで編集しているようにも思えます。
私としては、あまり明るくないジャンルに関する著作については、入門的な感じでかえって面白く読むことができ、世界が広がるような楽しさがあります。料理とか、婚活とか。
デザインが最高
上にも棚にささった写真を載せておりますが、本のデザインがとても良いです。
正直、デザインのおかげで3割増しくらいの感じで買いそろえているような気がする。
表紙だけでなく、中身まですべて同じ色で統一。アンケートはがきまで統一するという凝りようです。
表紙の抽象的なデザインもいい感じです。
最近は電子書籍にシフトしていっているのですが、アイデアインクだけは、電子書籍版が安く買えたとしても、引き続き紙の本で揃えるんだろうなぁと思います。
尚、現状では電子書籍化はあまりされていません。以前は購入者限定特典として、PDF 版の無料ダウンロードもしてましたが、今はやってないのかな。
以上で前篇終わり。
後篇では一冊ずつ、簡単なコメントとともに紹介してみます。