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読書、音楽、ゲームなど、エンターテインメント系の趣味について書きます。

本屋めくり記 2019年12月

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2019年12月の本屋探訪記です。

こういう日記を書いていると、月に1回くらいは新しい本屋に行きたくなってしまいます。目的と手段が入れ替わっています。まあ実際、行きたい本屋さんはたくさんあるのです。

無理しない程度にやっていきます。

 

12月5日

双子のライオン堂(赤坂)にて。

初めて訪れた時は選書棚の迫力に気圧されたが、今回は少し落ち着いて眺めることができた。名前は知っているけど読んだことのない、なかなか手が出せない本がたくさん棚にささっている。読める日はくるんだろうか。

買ったのは新刊と、ライオン堂出版の雑誌と、カードゲーム(予約注文済)でした。 

 

12月7日

くまざわ書店(松戸)にて。

 以前、何かの雑誌で内沼晋太郎さんがくまざわ書店のことをほめていて、私も同じような感覚だったのでうれしかったことを覚えている。

特に人文系が充実していて、人を不快にさせる本や雑誌はあまりみかけない。目立つ前面にどかどか積まれてたりすると胸が痛いので…。その辺、ここは一定の基準をもってやっている気がする。

 

12月12日

H.A.Bookstore(蔵前)にて。

 

ポスター展示「想像からはじめるーーSolidarity-連帯-연대ーー」をみた。

note.com

よかった。

同時開催の「クオンと韓国文学韓国文化」ブックフェアで、「新しい韓国の文学」シリーズから一冊買いました。

note.com

 

12月12日

disukunion(中野)にて。

 ユニオン限定の mix CD 付。

そういえば、ディスクユニオン久しぶりに行ったな…。CD を漁らなくなって久しい。今回も特に漁りませんでした。

CD は家のスペースの問題で、最近どんどん手放しています。今までさんざんお世話になったので、売却先はユニオンと決めている。今年は200枚くらい手放しました。

 

12月19日

良文堂(松戸)にて。

・クリスマスのふしぎなはこ

良文堂はリニューアル後の児童書コーナーが良いです。いかにも町の本屋といった本もありつつ、しっかりした絵本のセレクトもやっている印象。

いろいろ大変だと思うが、がんばってほしい。

 

12月26日

往来堂書店(千駄木にて。

往来堂にゆかりのある人がおすすめ本を紹介する企画、「D坂文庫」が久しぶりに開催、ということで行きました。文庫だからお財布にもやさしいです。ぜんぜん前提知識の無い本も、文庫だからサクッと買えてしまいます。

積まないようにしなければ…(衝動買いの本は積ん読になりやすい)。

www.ohraido.com

 

おしまい。

 

 

2019年間ベスト本10選

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前口上

2019年に読んだ本で印象に残ったものを選出しました。

新刊ばかり、というわけでもないです、多いけど。

今年に入ってから、個人系書店によく行くようになったこともあり、同人誌とかも多く入っています。あと紙の本を読むことが多くなった、というか、そういう書店でばかり買っていた。

印象に残った順です(カウントアップ方式)。

 

小野寺伝助 『クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書』

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パンクの価値観・精神にもとづいて本を読む。採り上げられている本だけでなく、その姿勢そのものにいたく感銘を受けました。私の読書人生、「クソパン以前・以後」となるかもしれない。それくらいインパクトがあった本。

 

basementbooks.stores.jp

 

多田尋子 『多田尋子小説集 体温』

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書肆汽水域の「再発見」により刊行。ひとりの女性が、いわゆる普通の生活からズレつつも、その人なりのしっかりした生活を送る。その生活のきめ細かい描写と、思考の濃密さ、つきそうでつかない大人の距離感。再発見した書肆汽水域もすごい。

 

kisuiiki.com

 

鴻上尚史 『「空気」を読んでも従わない』

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Web の人生相談がすごいと思っていた鴻上さんの本。日本を「世間」と「社会」に分解してみせ、生き苦しさからラクになる方法を説く。もやもやしてたことがスッキリと見えてくる感覚があった。子どものためにも読んでよかったと思う。

 

www.iwanami.co.jp

 

青木 真兵・海青子 『彼岸の図書館』

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奈良県東吉野村で人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」をいとなむ夫婦による本。都会で疲弊し地方に「引っ越し」したことや、自宅を図書館として住み開きしていることなど、「自分たちはどう生きるべきか」をよく考えた結果として選んだ生活、という感じがしました。まさに地に足が着いている。

 

yukatakamatsu001.stores.jp

 

斉藤倫 『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』

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詩の誕生を描いた作品、と私は読みました。詩になる前の、ことばの断片について考え、こころに留め置く。これまで詩のない人生を送ってまいりましたが、今後はおおくふれていきたいと思います。

www.fukuinkan.co.jp

 

スズキナオ 『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』

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水曜どうでしょうファンが衝動買いしそうなタイトル(私だ)。地元に古くからある系飲食店の食レポや、誰もが思いつきそうだけどやらない自由研究ネタなど詰め合わせ。めちゃくちゃ面白くて、時には感動的ですらあった。なぜだ、始終飲んでるだけなのに。これが文章力か。

stand-books.com

 

松居直 『絵本を読む』

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子どもに絵本の読み聞かせをしているので、関連本をよく読みます。本書は、「かわいい」に関する見解が秀逸だった。子どもはかわいくなりたいとは望んでいない(早く大人になりたい)、大人にとって後ろ向きな感情だという指摘。確かに。力強い絵本はいいですよね。

 

www.editor.co.jp

 

オカヤイヅミ 『ものするひと』

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マンガ。警備員アルバイト兼純文学作家の日常。生活することすべてが「ものする(書く)こと」につながっている感じがよかった。ちょうど、文芸誌を読み始めたところだったので、深く刺さりました。なお文芸誌は、今後も毎月選びながら読んでいきたい。

 

www.kadokawa.co.jp

 

『つくづく TUKZUK vol.1』

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インディーズ雑誌。「みんなの自由研究」として自分の好きなことを詰め込んだ内容。「自由研究はカラーボックス」との言葉どおり、斬新でもなく究極的でもないが、どの研究も研究それ自体を楽しんでおり、すごく面白く、いたく感動した。まさに本来の「雑誌」の姿ではないだろうか。

 

note.com

 

僕のマリ 『まばゆい』

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僕のマリさんは、上で紹介した「つくづく」のエッセイで知った書き手さんで、セブンイレブンネットプリントにエッセイを上げたりもしている。

本書は短篇集で、生活のリアルさや複雑な感情が、素晴らしく読みやすい文章で表現されており、かなりハマりました。この後、他の作品も全部取り寄せて読むことになる。

来年には、どこかの文芸誌とかに登場しているかもしれないです(本人がそれを望むかはわからないけど、期待はされる気がします)。

 

lighthouse24.thebase.in

 

以下、他に良かった本。名前だけでも挙げさせてください。

ヒュー・ロフティング 「ドリトル先生」シリーズ

西前四郎 『冬のデナリ』

三遊亭円丈 『師匠、御乱心!』

藤村忠寿 嬉野雅道 『仕事論』

フジタ 『ファミコンに育てられた男』

 

積読について

積読本を供養するため、積読について note に書いています。

note.com

続くかは不明だが、積読自体が永久に不滅なので、続こうと思えば続くな…。

積読をめぐる、どうでもいい思索の数々をものしていく予定。

とはいっても最近は、なるべく本をためないようにはしています。

読んだらすぐスキャンして処分とか、そもそも電子書籍で買うとか(結局積んでる)。

これで減るだろうか…。

 

本屋について

今年、個人系書店をよく訪れるようになりました。

H.A.Bookstore(蔵前)とか、双子のライオン堂(赤坂)とか。

ベストに選んだ本も、H.A.B が3冊、ライオン堂が1冊、ハックルベリーブックスが2冊(自分で注文した本ですが)、タコシェが1冊、本屋lighthouse(通販)が1冊と、そういう本屋さんで買ったものばかりです。

本屋日記をつけているので、来年以降もこの傾向は強まると思われる。

akiu.hatenablog.jp

日記をつけるからいろんな本屋に行くという、逆の話になっているが気にしない。

 

以上です。来年も素敵な本に出会えますように。

 

 

 

2019年間ベストアルバム10選

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前口上

久しぶりに年間ベストを選びました。

後半、サブスクで本格的に聴くようになったのが大きいです。利用サービスは、Google Play MusicAmazon Music Unlimited → Spotify と流浪の旅でしたが。

前半に聴いたのがほとんど入ってないのは、実際にほとんど聴いてないからです。あともう忘れてる。

Instagram/Twitter に記録を残すようにしたのが、うまく回るようになったきっかけかも。感想は適当ですが、記録することで溜め込まずに次に進むことができるのです。

だいたい良かった順です(カウントアップ方式)。

 

Brandt Brauer Frick / Echo

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Daniel Brandt, Jan Brauer, Paul Frick の3人組による 5th。それぞれの名前を付けてのバンド名。テクノ、ポストロック、エクスペリメンタル。実験性と親しみやすさが高いレベルで共存している。最高。

 

Chris Korda / Akoko Ajeji

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原初的な衝撃のあるテクノ(デトロイトテクノ寄り)が、現代版にアップデートされた感じのテクノ。複雑なリズムを聴きやすく仕上げる緻密さ。最高。

本人は、反出生主義者とか安楽死教会のリーダーとか、謎の人。アルバムも16年振りだし、サブスクには無いし。

www.linusrecords.jp

 

Grischa Lichtenberger / Re: Phgrp

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フリージャズ Philipp Gropper's Philm "Consequences" をリワーク(電子的に再構成)した作品。という説明を聴いただけで興奮してしまうような自分には最高の作品でした。

来年は、Raster (ex Rastor-Norton) レーベルを追いかけてみたい。

 

The Messthetics / Anthropocosmic Nest

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Fugazi のベース (Joe Lally) とドラム (Brendan Canty) に、エクスペリメンタルでジャンクでエモいギター (Anthony Pirog) が乗っかるというメンバー構成。ヒリヒリしたハードコアな空気が流れている名作。やはりフガジ周辺、追いかけないとなー。

 

Placid Angles / First Blue Sky

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John Beltran による古風なアンビエント・テクノ。本人名義作はかなりアンビエントによっていたので、22年振りにこの名義で作品を出した意図みたいなのが何となくわかった気がした。

最近、アンビエントとテクノをブレンドした感じの音楽が好きです、というか、なんだか流行ってませんか?

 

Floating Points / Crush

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ざっくりとらえると、ダンサブルなエレクトロとアンビエントをいったり来たりする感じ。聴きやすさと実験性の組み合わせとか、音楽的要素がめいっぱい詰め込まれている感じとか、サービス精神豊富な傑作だった。まさに才能が開花したって感じ。

 

Araceae / Resonance of the Absolute

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音楽を聴くのに、季節感とかその日の気分とか、そんな自分ごとはどーでもええねん、音楽に失礼やろ、と思っていた時期が、私にもありました。今はまったく思っていません。

今年の夏は暑かったなーと、この作品を聴きながら思い返していました。環境系テクノ/アンビエント。涼しい。

別名義の Uun もがっつり聴いてました。こちらはヒプノティックでハードなテクノ。

 

Shed / Oderbruch

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今年はレーベルを意識して聴くようにしていて、かなりウマが合うなと思ったのが、この作品も出している Ostgut Ton レーベルでした。テクノ系Planetary Assault Systems (Luke Slater) とかも良かったですねぇ。Shed は、これもアンビエントなテクノでとにかく聴き心地が良かった。こういうのを聴きながら黙々と本を読む生活。

 

Thomas William Hill / Grains of Space

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ポスト・クラシカルって言われて、私がイメージしていたそのままの作品が、数年越しにやっと聴けたって感じでした。なんか、ピアノ系が多いんですよね…ポスト・クラシカル。嫌いではないのですが、もっとクラシカルな音が満載の方が楽しいじゃないか。好き。

 

Kolsch / fabric presents Kolsch (DJ Mix)

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DJ Mix とありますが、全部自身の新曲をノンストップミックスしている。つまり新譜ってことだ。

Kompakt ならでは(このアルバムは Fabric ですが過去作はすべて Kompakt から出てる)の洗練されたテック・ハウスです。絶対一枚くらいベストに入れたくなる感じでした。

 

番外:スピッツピロウズ

サブスクで過去のカタログをまとめてさらう、という聴き方がサクッとできるようになりました。マジ天国。

というわけで、スピッツピロウズを聴き、プレイリストを作りました。

twitter.com

モーメント機能というものを使ってツイートをまとめてみた。

来年も誰かでやる予定。ひとつは決まっている。

 

余談:サブスクで新規開拓ができるのか(できない)

サブスクの恩恵をめいっぱい受けながら、こんなことを考えていました。

サブスクで「新しい音楽」に出会うには、やはり SNS などによるコミュニティの広がりがないと無理だなーと思います。自分の守備範囲外のところからおススメをぶっこんでくれる存在。ブログや SNS でレビュー書いてくれる人、いつもありがとう。

あと、毎月2~3枚を「定期便」としておススメ投下してくれる Linus Records にはお世話になりっぱなしです。CD はもう厳しいけど、レコードがけっこうきている気もするし(CD 出さずに、ダウンロードとレコードで販売、というアーティストも多い)、フィジカルは(その役割を変容させつつも)まだ終わらないのではないでしょうか。

これからも、皆さんの声を拾えるように、アンテナだけは高く上げておきたいと思います。

 

余談が一番長かった。おしまい。