Best Tracks of The Month - Feb. 2020
今年に入ってから、新曲について1ヶ月毎に10曲程度のトラックリストを作っているので、2月分から公開します(1月からやればよかったな…)。 テクノ、アンビエント、ポストロックあたりです。
Spotify で視聴履歴等から作られる「おすすめのニューリリース」や「Release Radar」をもとに、気に入った曲を集めています。くやしいけどある程度は正しいです(たまになんじゃこりゃってのもありますが)。
[.que] - haze
[.que] はひたすら清らかなエレクトロニカとして聴いていたけど、今回の曲は少し暗い雰囲気もあって表現の幅が広がっている気がした。この流れでアルバムも期待したい。
Pet Shop Boys - Monkey business (Friend Within remix)
ペットショップボーイズの新譜はあえて古さを出しているような感じだったけど、このリミックスも別の方向性として古さが出ている気がした。ダフトパンクみたい!
Squarepusher - Nervelevers
スクエアプッシャーの新譜も古さ(原点回帰)を出した作品だったなと。この曲もどこか懐かしい。
D.A.N. - Sundance
初めて聴いた日本のバンド。人力ミニマルクラブ音楽といえばいいのか。平熱のダンスミュージックだなと思って聴いていたら急に歌が始まり、しかもきれいにハマっていて驚いた。ひたすらセンスの良さを感じる。
食品まつり a.k.a foodman - Kazunoko
初めて聴いた日本の音楽家(moodman と関係あるのだろうか)。多彩な音色が複雑に積み上げられた電子音楽で楽しい。ひたすらセンスの良さを感じる。
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謎のアーティスト名と曲名。モールス信号かと思ったけど読めず。Erased Tapes レーベルらしく、実験的な電子音楽にポストクラシカル要素もあり、曲自体は普通に良かった。
Horse Lords - Fanfare for Effective Freedom
人力ミニマル。D.A.N は平熱と言ったけど、このバンドは情熱って感じ。どんどん上がっていくすごいグルーブ感。完全に好きなヤツや。
Maserati - Wallwalker
マセラティ久しぶりに聴いた。相変わらず持っていかれる。リズムのダサかっこよさと、その上をグルグルと渦巻くサイケでスペーシーなギター。楽しい。
Jonny Nash, Suzanne Kraft - Knife
ピアノアンビエント。背後の電子音も含めて深く静かに染みてくる、映画音楽のような
趣。あと爪弾かれるギターが良い(結局こういうギターが好きってことか)。
sleepmakeswaves - the endings that we write
オーストラリアのポストロックバンド。過去作は電子音の取り入れ方が面白かった印象だったが、この曲は至極真っ当な轟音系インストポストロックだった。ギターが良い意味でちょっと俗っぽくて好き(オーストラリア感)。
以上10曲。よろしければご査収ください。
本屋めくり記 2019年12月
2019年12月の本屋探訪記です。
こういう日記を書いていると、月に1回くらいは新しい本屋に行きたくなってしまいます。目的と手段が入れ替わっています。まあ実際、行きたい本屋さんはたくさんあるのです。
無理しない程度にやっていきます。
12月5日
双子のライオン堂(赤坂)にて。
赤坂の #双子のライオン堂 で購入。
— アキウ (@akiu) 2019年12月5日
・うもれる日々
・草獅子 vol.1
・アメリカンブックショップ
うもれる日々は「十七時退勤社」という発行元に惹かれて。草獅子は「しししし」の前身とのこと。カフカ特集。アメリカン〜はカードゲーム。忘年会などで遊びたい。 https://t.co/Y43d765it0 pic.twitter.com/k3Vfz700hD
初めて訪れた時は選書棚の迫力に気圧されたが、今回は少し落ち着いて眺めることができた。名前は知っているけど読んだことのない、なかなか手が出せない本がたくさん棚にささっている。読める日はくるんだろうか。
買ったのは新刊と、ライオン堂出版の雑誌と、カードゲーム(予約注文済)でした。
12月7日
くまざわ書店(松戸)にて。
今月の文芸誌は文學界を買いました。
— アキウ (@akiu) 2019年12月7日
他誌、短篇でたくさん攻められてもあまり読んでないからわからなくて…。
あとユリイカがヴェイパーウェイヴ特集だったので買った。
ニックランド本に出てきたなーというくらいしか知らないが…。#文學界 #ユリイカ https://t.co/98u9R3yKVx pic.twitter.com/ch0KaWu8ok
以前、何かの雑誌で内沼晋太郎さんがくまざわ書店のことをほめていて、私も同じような感覚だったのでうれしかったことを覚えている。
特に人文系が充実していて、人を不快にさせる本や雑誌はあまりみかけない。目立つ前面にどかどか積まれてたりすると胸が痛いので…。その辺、ここは一定の基準をもってやっている気がする。
12月12日
H.A.Bookstore(蔵前)にて。
蔵前のH.A.Bookstoreで。
— アキウ (@akiu) 2019年12月12日
・都市は何によってできているのか
・ODD ZINE vol.3
「新しい韓国の文学」シリーズの装丁がいい。しばらく悩んで結局タイトル買いした。「ODD ZINE」は「作家になる前/作家になった後」というテーマ。「H.A.Bノ冊子 第四号」ももらいました。 https://t.co/gCJA6PHyP1 pic.twitter.com/UKdgasBngk
ポスター展示「想像からはじめるーーSolidarity-連帯-연대ーー」をみた。
よかった。
同時開催の「クオンと韓国文学韓国文化」ブックフェアで、「新しい韓国の文学」シリーズから一冊買いました。
12月12日
disukunion(中野)にて。
中野のディスクユニオンで『新蒸気波要点ガイド ヴェイパーウェイヴ・アーカイヴス 2009-2019』買った。mix CD付。先日買ったユリイカとあわせて、ヴェイパーウェイヴやっていく。#vaporwave https://t.co/v2jQtSNtYd pic.twitter.com/Fv5KpOU20Y
— アキウ (@akiu) 2019年12月12日
ユニオン限定の mix CD 付。
そういえば、ディスクユニオン久しぶりに行ったな…。CD を漁らなくなって久しい。今回も特に漁りませんでした。
CD は家のスペースの問題で、最近どんどん手放しています。今までさんざんお世話になったので、売却先はユニオンと決めている。今年は200枚くらい手放しました。
12月19日
良文堂(松戸)にて。
・クリスマスのふしぎなはこ
良文堂はリニューアル後の児童書コーナーが良いです。いかにも町の本屋といった本もありつつ、しっかりした絵本のセレクトもやっている印象。
いろいろ大変だと思うが、がんばってほしい。
『クリスマスのふしぎなはこ』
— アキウ (@akiu) 2019年12月19日
福音館書店のインスタ見てたらほしくなり購入。謎の箱をみつけて中をみたらサンタの世界が広がっていた。箱をあける行為が子どもをわくわくさせるのかも。良作。#絵本 #長谷川摂子 #斉藤俊行 https://t.co/njVRhUZPuI pic.twitter.com/txFVjkccMy
12月26日
#往来堂書店 の #d坂文庫 から3冊買いました。冊子をいただく。
— アキウ (@akiu) 2019年12月27日
・われら / ザミャーチン
・コルタサル短篇集 悪魔の涎・追い求める男
・世にも奇妙な人体実験の歴史 / トレヴァー・ノートン https://t.co/hKn8NJZNiO pic.twitter.com/9dO1qNScyT
往来堂にゆかりのある人がおすすめ本を紹介する企画、「D坂文庫」が久しぶりに開催、ということで行きました。文庫だからお財布にもやさしいです。ぜんぜん前提知識の無い本も、文庫だからサクッと買えてしまいます。
積まないようにしなければ…(衝動買いの本は積ん読になりやすい)。
おしまい。
2019年間ベスト本10選
前口上
2019年に読んだ本で印象に残ったものを選出しました。
新刊ばかり、というわけでもないです、多いけど。
今年に入ってから、個人系書店によく行くようになったこともあり、同人誌とかも多く入っています。あと紙の本を読むことが多くなった、というか、そういう書店でばかり買っていた。
印象に残った順です(カウントアップ方式)。
小野寺伝助 『クソみたいな世界を生き抜くためのパンク的読書』
パンクの価値観・精神にもとづいて本を読む。採り上げられている本だけでなく、その姿勢そのものにいたく感銘を受けました。私の読書人生、「クソパン以前・以後」となるかもしれない。それくらいインパクトがあった本。
多田尋子 『多田尋子小説集 体温』
書肆汽水域の「再発見」により刊行。ひとりの女性が、いわゆる普通の生活からズレつつも、その人なりのしっかりした生活を送る。その生活のきめ細かい描写と、思考の濃密さ、つきそうでつかない大人の距離感。再発見した書肆汽水域もすごい。
鴻上尚史 『「空気」を読んでも従わない』
Web の人生相談がすごいと思っていた鴻上さんの本。日本を「世間」と「社会」に分解してみせ、生き苦しさからラクになる方法を説く。もやもやしてたことがスッキリと見えてくる感覚があった。子どものためにも読んでよかったと思う。
青木 真兵・海青子 『彼岸の図書館』
奈良県東吉野村で人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」をいとなむ夫婦による本。都会で疲弊し地方に「引っ越し」したことや、自宅を図書館として住み開きしていることなど、「自分たちはどう生きるべきか」をよく考えた結果として選んだ生活、という感じがしました。まさに地に足が着いている。
斉藤倫 『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』
詩の誕生を描いた作品、と私は読みました。詩になる前の、ことばの断片について考え、こころに留め置く。これまで詩のない人生を送ってまいりましたが、今後はおおくふれていきたいと思います。
スズキナオ 『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』
水曜どうでしょうファンが衝動買いしそうなタイトル(私だ)。地元に古くからある系飲食店の食レポや、誰もが思いつきそうだけどやらない自由研究ネタなど詰め合わせ。めちゃくちゃ面白くて、時には感動的ですらあった。なぜだ、始終飲んでるだけなのに。これが文章力か。
松居直 『絵本を読む』
子どもに絵本の読み聞かせをしているので、関連本をよく読みます。本書は、「かわいい」に関する見解が秀逸だった。子どもはかわいくなりたいとは望んでいない(早く大人になりたい)、大人にとって後ろ向きな感情だという指摘。確かに。力強い絵本はいいですよね。
オカヤイヅミ 『ものするひと』
マンガ。警備員アルバイト兼純文学作家の日常。生活することすべてが「ものする(書く)こと」につながっている感じがよかった。ちょうど、文芸誌を読み始めたところだったので、深く刺さりました。なお文芸誌は、今後も毎月選びながら読んでいきたい。
『つくづく TUKZUK vol.1』
インディーズ雑誌。「みんなの自由研究」として自分の好きなことを詰め込んだ内容。「自由研究はカラーボックス」との言葉どおり、斬新でもなく究極的でもないが、どの研究も研究それ自体を楽しんでおり、すごく面白く、いたく感動した。まさに本来の「雑誌」の姿ではないだろうか。
僕のマリ 『まばゆい』
僕のマリさんは、上で紹介した「つくづく」のエッセイで知った書き手さんで、セブンイレブンのネットプリントにエッセイを上げたりもしている。
本書は短篇集で、生活のリアルさや複雑な感情が、素晴らしく読みやすい文章で表現されており、かなりハマりました。この後、他の作品も全部取り寄せて読むことになる。
来年には、どこかの文芸誌とかに登場しているかもしれないです(本人がそれを望むかはわからないけど、期待はされる気がします)。
以下、他に良かった本。名前だけでも挙げさせてください。
ヒュー・ロフティング 「ドリトル先生」シリーズ
西前四郎 『冬のデナリ』
三遊亭円丈 『師匠、御乱心!』
藤村忠寿 嬉野雅道 『仕事論』
フジタ 『ファミコンに育てられた男』
積読について
積読本を供養するため、積読について note に書いています。
続くかは不明だが、積読自体が永久に不滅なので、続こうと思えば続くな…。
積読をめぐる、どうでもいい思索の数々をものしていく予定。
とはいっても最近は、なるべく本をためないようにはしています。
読んだらすぐスキャンして処分とか、そもそも電子書籍で買うとか(結局積んでる)。
これで減るだろうか…。
本屋について
今年、個人系書店をよく訪れるようになりました。
H.A.Bookstore(蔵前)とか、双子のライオン堂(赤坂)とか。
ベストに選んだ本も、H.A.B が3冊、ライオン堂が1冊、ハックルベリーブックスが2冊(自分で注文した本ですが)、タコシェが1冊、本屋lighthouse(通販)が1冊と、そういう本屋さんで買ったものばかりです。
本屋日記をつけているので、来年以降もこの傾向は強まると思われる。
日記をつけるからいろんな本屋に行くという、逆の話になっているが気にしない。
以上です。来年も素敵な本に出会えますように。