木版画の迫力に、母の強さを感じる名作 - 『ちいさなヒッポ』
厳しさと優しさと力強さと
妻は、息子(2歳3ヶ月)にけっこう厳しく接することがあります。
もちろんしつけの一環であり、きちんと理由があってのことですが、休日にその様子を見ていると、ハラハラすることも。
でも、息子は泣いたりしつつもしっかりと母を見ているし、ふたりの間には信頼関係が成り立っているんだろうな、と感じる。
当然ですが、厳しさの裏には優しさがあるんだよなぁと。
私がいると、べったり甘えたりイヤイヤしたり、ということが多く(平日はそんなことはないらしい)、そのことが逆に、わが子との距離を感じたりもするのです。
先日、「よーしパパも厳しくしちゃうぞ」と少し態度を改めてみたところ、バチバチ喧嘩みたいになってしまい、思いっきり夜泣きされました。
難しい…。
そんな折、この絵本を読みました。
『ちいさなヒッポ』 マーシャ・ブラウン
かばのヒッポは、お母さんから厳しい特訓を受けます。
「グァオ!」と大きな声で叫びなさい、と。
危ない時も楽しい時も、とにかくなんでも「グァオ!」と叫ばせます。
その訓練が、本当に必要な時に役に立つのでした、という話。
どうでもいいけど、「グァオ!」って、ちょっと言いづらいです…。
絵柄は木版画です。
木目がくっきり、線も太くがっちりとしていて、全体から生命力があふれ出ています。
ヒッポがピンチに陥った時、かけつける母の力強さといったら。
真っ赤な大口を開けて、ワニに挑みかかるお母さんカバ。
息子も思わず、「おかあさーん!」と声をあげます。
これぞ、母は強し、という感じの絵本でした。
マーシャ・ブラウンは、『三びきのやぎのがらがらどん』で有名。
そちらにもチャレンジしてみます。
パラパラ眺めた感じ、あちらもすごい迫力のある絵本ですよね…(トロルとか出てくるし)。
三びきのやぎのがらがらどん (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)
- 作者: マーシャ・ブラウン,せたていじ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1965/07/01
- メディア: 大型本
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おしまい。