『神話創世RPG アマデウス』における判定確率の話
アマデウスおもしろい!
先日、『神話創世RPG アマデウス』のセッションにプレイヤーとして参加しました。
神の血を受け継ぐ人物(アマデウス)となり、様々な敵や災害と闘うゲームです。
先にリプレイを読んで大変面白かったので、わくわくしながらセッションに望みましたが、期待を上回る面白さでした。
制作:河嶋陶一朗/冒険企画局ということで、サイコロフィクション的な仕掛け(裏ハンドアウトなど)を発展させつつ、分かりやすくも奥深いシステムに仕上がっていると思います。
特に、判定回りのところは、カツカツなバランスでありながら、とても面白い仕掛けが盛り込まれていました。
この辺は、齋藤さんがシステムデザインに関わっているだけあるなーと思ったり(特に、カツカツなところ…)。
ということで、この辺をもう少し掘り下げてみます。
能力値の評価と判定方法について
アマデウスの判定方法は、とてもシンプル!
- 判定ダイス(アクションダイス)は1個のみ。
- 原則、4以上で成功。
以上。
なんですが、ヘンな仕掛けが…、
- 能力値評価(S, A~D)によって、振ることができるダイスの数が変わる(S:4個、A:3個、B:2個、C:1個、D:2個だけど低い方を選ぶ)。
- ダイスを複数、振った場合、どれかひとつをアクションダイスとして選択する。
- 残ったダイスから、ムードダイスを選び、インガとしてストックする。
- アクションダイス:1 は、ファンブル!
- ムードダイス:1 は、黒のインガが増える!(やめとけ)
というルールが、事態を面白く(ややこしく)します。
確率を整理すると、目標値4に成功するためには…、
- S(4個):93.8%
- A(3個):87.5%
- B(2個):75.0%
- C(1個):50.0%
- D(2個の低い方):25.0%
というのが基本的な考え方ですが、例えば、2個振って1と6が出て、アクションダイスに6を選択してしまうと、ムードダイスが1となり、黒のインガが増えてしまう! ということで、これを避ける(あえて、1をアクションダイスにした上で、ファンブルにし、ムードダイスを6にする)ことが多い(というか、してください…)。
こういう状況を「失敗」扱いとすると、以下の確率になります。
- S(4個):93.3%
- A(3個):77.8%
- B(2個):58.3%
- C(1個):50.0%
- D(2個の低い方):25.0%
なんか、1個→2個になっても、あんまり変わらないですね…。
6割以下じゃ、勝負できないよ!
シフトとモッド(+)
能力値には上記のパラメータに加えて、「モッド」があります(判定値にプラスの修正を与える)。
モッドが「+(プラス1)」の場合、ダイス目は3でも成功になる(ファンブルは例外)ので、以下の確率になります。
めんどくさいのでBとCだけ。
- B(2個):88.9%
- C(1個):66.7%
ただし、先ほどと同じように、ムードダイス1のパターンを「失敗」扱いとすると…、
- B(2個):66.7%
- C(1個):66.7%
あれ? 変わらないぞ…?
まとめ
ということで、キャラ作成時の方針としては、
- C にモッドをつけた方がいい
- B にモッドはつけなくてもいい
- B→A のシフトは推奨
- C→B のシフトは非推奨
- D はやめとけ
こんな感じでしょうか。
もちろん、状況によって目標値も修正値も変わりますし、一概にこれが正解というのは言い切れないのですが、ひとつの指針にはできるかもなー、という感じです。
…確率とは関係ない世界で、ダイスをひとつしか振れないのってこわいですしね!
※確率計算に間違いがあれば、ご指摘いただけると幸いです…。
おしまい。